OLAFの五月大歌舞伎見物 (’09年5月14日 新橋演舞場)

新橋演舞場に5月大歌舞伎を見に行く。
中村吉右衛門さんが大活躍の歌舞伎。
夜の部はTVでお馴染みの鬼平犯科帳。
昼の部は落語でお馴染みの”らくだ”だという。
そこで、昼の部の見物にした。


歌舞伎見物は歌舞伎座の方が趣きがあって良いのだが、椅子と椅子の間が狭く窮屈。
演舞場の方が近代的建物で椅子と椅子の間が広く座り心地が良い。
そこで出し物が良ければ演舞場の方へ行きたい。
今回は中村吉右衛門さんが出るので演舞場へ。
11時開演。
少し前に演舞場へ到着。
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いつもの緞帳。
「OLAF!何やっているんだ。開演前だからといって花道では遊んではいけませんゾ!!」
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いよいよ開演です。
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初めの出し物は祇園祭礼信仰記  金閣寺(きんかくじ)
配役は
            松永大膳  吉右衛門
      此下東吉後に真柴久吉  染五郎
          狩野之介直信  福 助
            慶寿院尼  吉之丞
           松永鬼藤太  錦之助
      十河軍平実は佐藤正清  歌 六
              雪姫  芝 雀

謀反を企む松永大膳は、将軍足利義輝を殺害し、母親の慶寿院を金閣寺の二階に軟禁しています。
金閣の天井へ墨絵の龍を描かせるために、狩野之介直信とその妻で雪舟の孫でもある雪姫が引き立てられてきます。
そこへ此下東吉が現れ、主君小田春永を見限り、大膳の傘下に付きたいと申し出ます。
一方、手本がなければ龍を描くことができないと断る雪姫のために、大膳が刀を滝にかざすと龍が出現。
(龍と言うには小さかったナ!)
この刀は雪姫の祖父が唐から持ち帰った倶利加羅丸で、大膳こそ雪姫の父の敵と露見します。
大膳は、斬りかかる雪姫を桜の木に縛りつけると、直信の成敗を命じます。
悲嘆にくれる雪姫は、祖父雪舟の故事
(雪舟が修行僧時に学問を軽んじ絵ばかり描いていたのを怒られ柱に縛られた事がありました。
その時流した涙で板縁に鼠の絵を描いたところその絵に魂が入り、縄を食いちぎって鼠に助けられました。)

を思い出し、降りしきる桜の花びらをかき集め、足で鼠を描くと白鼠が現れ縄目を食いちぎり桜の花びらとなります。
(芝雀さんは雪姫初役で、父雀右衛門さんが昭和54年に演じた人形振りの型でこの場を見せてくれました。)
その後、東吉が大膳の家臣を打ち払い倶利加羅丸を雪姫に渡し直信の元へ送ります。
そして金閣の二階に閉じ込められていた慶寿院尼を救い出し、大膳と対峙します。
(最後の見えはいつものように華麗に決まる。吉右衛門さんの姿が特に良い。)
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昼食です。
今朝はしっかり食べたので昼食は一杯とお摘みにしました。
夕食を銀座で食べて帰るためにも昼食は軽くしておきます。
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二つ目の出し物は 上 心猿(しんえん)  下 近江のお兼(おうみのおかね)です。
福助さんの踊です。
文化十(一八一三)年に初演の、近江八景を見立てた八変化舞踊『閏茲姿八景』の秋の部にあたるもの。
『心猿』は、本名題を『心猿の秋月』といい、大津坂本の日吉神社が舞台。
山王さまの使いの猿が、頭に烏帽子、手に金の幣をもち、神馬をひいて現れ、賑やかに踊ります。
『近江のお兼』は、『晒女の落雁』として上演されました。
琵琶湖を望む堅田のあたりに、伝説で知られる怪力の娘お兼が洗い物を入れた盥を抱えて現れます。
暴れ馬を静めたり布晒しを力強く行ったりと変化に富んだ長唄舞踊です。
(さすが福助さん。
艶やかです。
長唄が心を和ませます。)

休憩時間にお土産屋さん等眺めました。
3月の右近さんの弥生花形歌舞伎歌舞の時は桜で季節を表していましたが、今回は菖蒲が季節を表現してます。
お土産屋さんにも夏を感じさせる団扇等が並んでいました。
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最後の出し物は 眠駱駝物語  らくだです。
配役は
           紙屑買久六  吉右衛門
           手斧目半次  歌 昇
            妹おやす  高麗蔵
              馬吉  由次郎
           家主佐兵衛  歌 六
         家主女房おいく  段四郎

駱駝とあだ名される遊び人の馬吉は、昨夜食べた河豚に当たって頓死。
その始末を遊び人仲間の手斧目の半次がすることになり、ここへ通りかかった紙屑買の久六に手伝わせて弔いの金を用立てようと企み、金を出し渋る家主の家に馬吉の死体を背負っていき、カンカンノウを踊らせ、家主夫婦を脅して金を手にします。
そして半次と久六は酒盛を始めますが、だんだんと久六が酒に酔っていき半次と立場が逆転。
(酔って行く時の九六の姿は酒飲みの姿を良く描写されていてさすが吉右衛門さん。) 
吉右衛門が初役で久六を勤め、歌昇の半次、歌六の家主佐兵衛、段四郎のおいくの配役により、落語をもとにした、おかしみ溢れる作品となっていました。
(でも、この役は勘三郎さんの方がらしさを出すのでは?
松永大膳役とか長谷川平蔵役の右衛門さんの方が右衛門さんらしさが出ていてOLAFは好き・・・)
 
(躍らせるかんかんのう て?
これは、フレンチカンカンでは無いようです。
文政(1818~1830)の頃、深川の永代寺に唐人踊という見世物が出で、これが大人気で江戸中にひろまったといいます。
歌詞の“かんかんのう、きゅうれんす…”…も漢字で書けば「看看那、九連子…」となるそうです。
音だけではまったくわけがわかりませんが、中国語だと思って訳してみると「ねぇ、ちょっと見て、九つの環(知恵の輪のこと?)…」とでもなるのでしょうか(解釈に諸説あり)。
江戸時代の人はそんな意味など気にせずに、ただ音としぐさを珍しがり面白がった様です。)

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帰りは銀座で夕食と考えていた。
でも3時に昼の部終了。
夕食には早過ぎるのでデパ地下で惣菜を買って家で食べる事に変更。
一ヶ月ぶりに浄瑠璃の語り、三味線、鼓に大満足したOLAFでした。