OLAFの五月大歌舞伎・東海道四谷怪談見物(’08/5月)

OLAFは5月26日千秋楽に新橋演舞場へ五月大歌舞伎・東海道四谷怪談を見物に出かけた。
新橋演舞場は、今年の3月にスーパー歌舞伎・ヤマトタケルを見に来たばっかりだった。
最近は歌舞伎座より設備的に余裕のある新橋演舞場の方が好きでこっちの公演を楽しみにしている。


4時半開演。4時頃に演舞場へ到着。

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千秋楽と言う事でかなりの人出。

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入場して夕飯にお蕎麦を食べようと言う事で、申し込みをする。

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買い込んだパンフ。

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二階席だったので、二階のソファーで休む。

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開演を待つ。

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(あれ!OLAF何をしてる?戻りなさい!!)

今回の出し物は通し狂言 東海道四谷怪談。
鶴屋南北の代表作が、新橋演舞場で五十九年ぶりに上演されるそうです。

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顔ぶれも豪華で、伊右衛門役を吉右衛門さんが初役で演じ、福助さんがお岩を始めとする三役を演じるそうです。

配役:民谷伊右衛門  吉右衛門
    お岩・小仏小平・女房お花  福 助
           佐藤与茂七  染五郎
           奥田庄三郎  錦之助
            四谷左門  桂 三
           伊藤喜兵衛  由次郎
           お岩妹お袖  芝 雀
            按摩宅悦  歌 六
           直助権兵衛  段四郎


ネットによると「東海道四谷怪談」は「忠臣蔵」と密接な関係にあったということです。

それは、「東海道四谷怪談」は文政8年(1825)7月江戸中村座での初演。
鶴屋南北71歳の作品です。
初演時にはこの作品は「仮名手本忠臣蔵」と交互に上演し、二日掛かりで完了する興行形式を取りました。

第1日:「忠臣蔵」大序から六段目までを上演し、次に二番目狂言として「四谷怪談」序幕から三幕目の「隠亡堀」までを上演。
第2日:まず「隠亡堀」を上演し、「忠臣蔵」七段目から十段目まで、次に「四谷怪談」四幕目から大詰めまで、最後に「忠臣蔵」の十一段目(討ち入り)を上演。

「隠亡堀」が重複して演じられているのが興味あるところです。
また「四谷怪談」大詰めで伊右衛門が討たれる場面で雪が降っており・与茂七が火事装束で現れるのは、この場面が「忠臣蔵」のまさに討ち入り 前夜であるということ、つまり与茂七は伊右衛門を討った後に討ち入り現場(高師直館)へ駆けつけるということを示しています。
こうした上演形式をとったのは初演時だけのことで、再演以降は「四谷怪談」は単独で上演されてきました。
怪談芝居としての「四谷怪談」の要素の方が主体になってしまって、仕掛け物・ケレン物としての工夫がされてきました。
だから「四谷怪談」が「忠臣蔵」の世界であることは予備知識として持ってはいても、討ち入り物(「忠臣蔵」の世界)としての「四谷怪談」の意識はいまでは薄れてしまっていると思います。


http://www5b.biglobe.ne.jp/~kabusk/sakuhin46.htm

この様な背景があるにしても、単純に吉右衛門の色悪、田宮伊右衛門と福助さんがお岩を始めとする三役を楽しむ事とする。

序 幕 第一場 浅草観音額堂の場
     第二場 按摩宅悦内の場
     第三場 浅草田圃地蔵前の場
     第四場 同 裏田圃の場

塩冶判官の家臣である民谷伊右衛門は御用金を横領しますが、妻のお岩の父である四谷左門にこの秘密を知られたため、お岩との仲を引き裂かれ、恨みのあまり左門を殺害します。

一方、お岩の妹のお袖は、行方不明となっていた許婚の佐藤与茂七と再会しますが、お袖に横恋慕する直助権兵衛が、奥田庄三郎と高家討ち入りの密談をした与茂七を襲います。
そして互いの悪事を知る伊右衛門と直助は、家族を殺害されて悲しむお岩、お袖を騙し、敵討ちの約束をします。

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此処で30分の夕飯タイム。
予約してあるお蕎麦を食べに行く。
何時もの様に、お銚子2本とナメコ蕎麦を楽しむ。

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演舞場はエスカレーターがついているので2階への移が楽。

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いよいよ、第二幕。怪談本番開始。

その後、伊右衛門の子を産んだお岩は産後の病に苦しみ、隣家の伊藤喜兵衛から届けられた薬を飲みますが、顔を押さえて苦しみだします。実は喜兵衛の策略で、お岩の顔を毒薬で醜くして伊右衛門と離縁させ、彼に思いを寄せる孫娘と添わせようとするものでした。

按摩宅悦からこれを聞いたお岩は、伊藤家に向かおうと支度をするうちに絶命します。
また民谷家の秘薬を盗み出した小仏小平も伊右衛門に殺され、お岩の亡骸と共に戸板に乗せて川に流されます。

その後、砂村隠亡堀に現れた伊右衛門の前にその戸板が流れてきて、お岩と小平の亡霊が伊右衛門を悩ませます。そして何かに導かれるように、小平の女房のお花や直助たちも隠亡堀へとやって来て…。

名場面「髪梳き」は「元の伊右衛門浪宅の場」で、毒薬によって顔が醜くなったお岩が、「下座音楽(げざおんがく)」の「独吟(どくぎん)」の流れる中、鉄漿(おはぐろ)を塗り、櫛で髪を梳く場面です。
髪が梳かれるたびに抜け落ちていく壮絶な場面ですが、「独吟」はお岩の恨みだけではなく、裏切られた悲しみまでをせつせつと表現します。この作品の最大の見どころでした。

次の名場面は「戸板返し」。
「隠亡堀の場(おんぼうぼりのば)」では、「戸板返し」という小道具の仕掛けが使用されます。
隠亡堀で釣り糸を垂れる伊右衛門の前に流れついた戸板には、彼によって殺されたお岩と小平の死体が表裏に打ち付けられています。
「戸板返し」は、この2役を1人の俳優が演じるための仕掛けです。
それぞれの役の衣裳が、あらかじめ戸板の表裏につけられており、戸板にあけられた穴から顔だけを出せるようになっているため、戸板を裏返すと同時に早替りができます。
福助さんの大見せ場でした。

これも有名な「提灯抜け」の場面。
「蛇山庵室の場(へびやまあんじつのば)」で、お岩の幽霊が燃えさかる提燈(ちょうちん)から登場する「提灯抜け」。

休憩時間は緊張を緩めるために、何時ものように小倉アイスを頂く。
ほ~~~~~~。

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第三幕では有名な「だんまり」の場面がありました。
「隠亡堀の場」の「幕切(まくぎれ)」近くに、暗闇の中で伊右衛門・直助権兵衛(なおすけごんべえ)・与茂七らが、互いに無言で探り合い、与茂七の落とした書状は直助が拾い、直助が持っていた鰻かきは与茂七の手へと渡ります。
暗闇の中で探り合うような歌舞伎独特の場面を「だんまり」というそうです。

大 詰では、仏壇の中に人を引き入れる「仏壇返し(ぶつだんがえし)」などの仕掛けが楽しませてくれました。

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四谷怪談を思い切り楽しんだ夜でした。